CPQのツール一覧を比較検討する際は、CPQツールに関する情報を集約した「レビュープラットフォーム」を活用することがおすすめです。
レビュープラットフォームは、国内外の主要なCPQツールの特徴や機能、価格、利用企業の評判などを網羅的に掲載しています。
以下に、おすすめのレビュープラットフォームを紹介します。
目次
B2B製造業向けのCPQに関するPDF資料
CPQシステムに関して以下のようなPDFがダウンロードできます。
CPQとは
CPQ(Configure, Price, Quote)とは、顧客の要求に適した製品仕様を作成し、その仕様に基づいて価格を算出して、見積書や契約書の作成を支援するITソリューションです。
従来、営業担当者の経験や知識に依存していた業務を標準化し自動化することで、営業人材の即戦力化や見積の品質向上、契約までのリードタイム短縮などの効果が期待できます。
CPQは、見積もりの一元管理や製品検討状況の可視化にも役立ちます。
仕様確定・価格交渉の進捗状況や受注実績、価格設定の根拠などを随時確認できるため、顧客ごとの受注活動の PDCAサイクルを回しやすくなります。
データに基づく意思決定により、顧客戦略の最適化や課題の早期発見と解決が可能です。
CPQは商談の成約率や受注確率を向上させ、営業プロセスの効率化や改善を支援するソリューションとして、昨今注目されています。
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CPQツール紹介
CPQツールを比較・検討する際は、「レビュープラットフォーム」を活用するのがおすすめです。
レビュープラットフォームを活用することで、ユーザー企業による評価やレビューを参考にしながら、最新のCPQツール情報を効率的に収集することができます。
ここで、CPQツールの情報収集や比較検討に役立つ、国内外の主要なレビュープラットフォームを紹介します。
国内レビュープラットフォーム
ITreviewは、国内最大級のITソリューションのレビュープラットフォームです。
ユーザー企業による、「リアルな評価」や「利用状況」を確認できる点が最大の魅力です。レビュー内容は「導入効果」、「おすすめポイント」、「改善してほしい点」などの項目に分かれており、具体的な利用シーンや活用課題が理解しやすくなっています。
また、各ツールの「費用」、「機能」、「サポート体制」などの情報も掲載されているため、CPQツールの選定条件を整理するのに役立ちます。
評価の高いツールには「ITreview Grid Award」が付与されており、市場での注目度や満足度の高さがひと目で分かります。
日本国内でCPQツールの導入を検討する際は、まずITreviewでユーザー企業の生の声をチェックし、自社のニーズに合ったツールをピックアップすることがおすすめです。
海外レビュープラットフォーム
■ G2(ジーツー)
シカゴに本拠を置くG2は、ITreviewと業務提携を結ぶ世界的に有名なビジネスソフトウェアのレビュープラットフォームです。
G2は、CPQツールを含む様々なカテゴリーのソフトウェアが掲載されており、レビュー総数はなんと100万件以上に上ります。
例えば、世界中で利用されているコミュニケーションツール「Slack」のレビューは、32,656件(2024/6/18時点)に達しています。
G2の最大の特徴は、実際にソフトウェアを使用しているユーザーによる「質の高いレビュー」です。AIと人による多層的な審査システムを導入し、詐欺や虚偽のレビューを排除しています。
また、ユーザー満足度と市場プレゼンスを軸にした、「四象限のグリッド評価」が特徴的です。自社のニーズに合ったツールを、直感的に見つけやすくなっています。
G2はレビュー数の拡大とともに、SaaS型のソフトウェア資産管理サービス「G2 Track」をリリースするなど、サービス拡充にも注力しています。
日本のソフトウェアベンダーの海外進出支援にも積極的で、グローバルな視点でのCPQツールの選定に役立ちます。
Capterraは、1999年に米国で創業された老舗のソフトウェアレビュープラットフォームです。
2015年にガートナー社に買収され、現在は世界中のユーザーから高い信頼を得ています。
こちらもレビュー数は膨大で、「Slack」のレビューは23,228件(2024/6/18時点)に達しています。
Capterraの特徴は、シンプルで使いやすいインターフェースです。
各ツールのページには、星5つの「総合評価」と「機能性」、「使いやすさ」、「カスタマーサポート」、「価値」の4つの評価項目が表示されます。
また、レビューは「長所」、「短所」、「総合コメント」の3つの項目で構成され、ツールの特徴や改善点が分かりやすくまとめられています。
さらに、詳細なフィルタリング機能が用意されており、「価格」、「特徴」、「企業規模」などの条件で、自社のニーズに合ったCPQツールを絞り込むことが可能です。
競合製品との比較表も掲載されているため、意思決定のスピードアップにつながります。
CPQの事例
CPQツールの導入事例は、業種や業態によって多岐にわたります。
ここで、製造業における代表的な事例を2つ紹介します。
他の事例が気になる方は、下記の記事を参照してみてください。
■ 横河電機
グローバル市場での事業拡大を目指す横河電機は、全社的な改革の一環として新しい受注方式を採用しています。
従来の個々の顧客のニーズに合わせて一から設計・製造する「すり合わせ型製品」から脱却し、あらかじめ用意された標準的な部品を組み合わせて製品を作る「組み合わせ型製品」へと方針を転換したのです。
同社が導入した「組み合わせ製品」の考え方は、製品を構成するユニットレベルまで分解し、それらを組み合わせた際の特性を巧みに管理するというものです。
さらに、顧客の要求仕様を入力するだけで、最適な製品の組み合わせを自動で選定する「セールスコンフィギュレーター」を独自に構築。
この仕組みによって、営業担当者は技術者に問い合わせることなく、標準品の組み合わせで顧客要求に対応できるかを瞬時に判断できるようになりました。
この革新的な取り組みにより、横河電機は「特注対応の比率低減」、「オーダー品質の向上」、「リードタイム短縮」などの成果を上げています。
さらに、製品の組み合わせによる新たな価値提案を通じて「ソリューション型ビジネスへの展開」も視野に入れており、更なる飛躍が期待されています。
【関連資料】
横河電機株式会社の事例紹介 をダウンロード
■ Fassi Gru(クレーン車メーカー)
イタリアのクレーン車メーカーFassi Gru社は、世界60カ国に及ぶ販売網を通じて年間約1万台のオーダーメイドクレーンを製造しています。
同社の製品は60種類以上、30,000種類以上の構成が可能な非常に幅広いラインナップを持っており、要件を満たす製品コンフィギュレーターが必要とされていました。
従来は個別の注文書によるメールやFAXでの対応を行っていましたが、グローバル展開に伴う注文数の増加により、注文のフィルタリングや技術的な修正、生産計画レベルでの管理が課題となっていました。
そこで同社はCPQを導入。エラーの出ないコンフィギュレーションを実現するとともに、ERPシステムとの完全な統合や生産計画の改善、原材料所要量計画の迅速化に成功しました。
世界中から24時間体制でコンフィギュレーションの受け取りが可能になり、業務効率が大幅に改善されました。
まとめ
CPQツールは、製造業を中心に幅広い業種で導入が進んでいます。
特にグローバルな事業展開を行う企業にとって、CPQツールは業務効率化と競争力強化に欠かせないソリューションです。
製造業のDXを推進する上でCPQは有望なツールですが、単なるシステム導入ではなく、営業の受注プロセスの見直しと改善を図ることが、その真価を発揮するカギとなります。
CPQツールを選定する際は、レビュープラットフォームを活用して最新の製品情報を収集し、自社のニーズに合ったツールを比較・検討することが有効です。
機能の豊富さで知られる外資大手企業のCPQツールも選択肢の一つですが、日本国内での利用を想定する場合は、国産ツールがより適している可能性があります。
国産のCPQツールは、日本企業特有の業務プロセスや習慣を理解した上できめ細やかなサポートを提供しているため、スムーズな導入と運用成功が期待できるでしょう。
レビュープラットフォームを賢く活用しながら、自社に最適なCPQツールを選定することで、業務効率化と競争力強化を図ることができます。
国産ツールも視野に入れながら、慎重に検討を進めることをおすすめします。
B2B製造業向けのCPQに関するPDF資料
CPQシステムに関して以下のようなPDFがダウンロードできます。
多品種少量生産への適用も可能なCPQで、
技術伝承と、積極的な提案営業を実現